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第三十三話⑭ ※※※

مؤلف: 三木猫
last update تاريخ النشر: 2026-08-28 08:51:00

梯子を降りて、地面に足が着いたと同時に辺りを見渡す。

すると真っ直ぐ先に玉座が目に入った。

近江くんと陸実くんが左右に守る様に立ってくれる…のはありがたいけど、怖いのでちょい距離を下さい。

一歩先に進み、玉座に歩み寄るとそこには『ただいま外出中』と雑に書かれた段ボールの立て札が置かれていた。

「……ママの文字だわ」

いや、解ってるよ。うん。

大地お兄ちゃんとのやりとりが色々あって、それでここを離れますって伝えたいのは解るよ。

でもさ?でもさ?黒のマジックペンででかでかと只今外出中って。ここまで結構気を張りながら来たのに、一気に台無し。

ママ急いで書いたんだろうなぁ…ペンも横に置いてある。

キュポッ……書き書き……『と見せかけて実は迷子』…これで良し、っと。

「……何をしてるでござる?」

「愛情を少々」

「……余裕でござるな…」

「どんな場所でも多少のゆとりは必要だよ」

さて、行こう。

奥の方に道がある。

真っ直ぐそちらへ向かうと、開かれた扉があってそのまま抜けると、足下を腕を組みながら見降ろしているママがいた。

「ママっ!」

「……美鈴」

私の名
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  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十三話⑭ ※※※

    梯子を降りて、地面に足が着いたと同時に辺りを見渡す。 すると真っ直ぐ先に玉座が目に入った。 近江くんと陸実くんが左右に守る様に立ってくれる…のはありがたいけど、怖いのでちょい距離を下さい。 一歩先に進み、玉座に歩み寄るとそこには『ただいま外出中』と雑に書かれた段ボールの立て札が置かれていた。 「……ママの文字だわ」 いや、解ってるよ。うん。 大地お兄ちゃんとのやりとりが色々あって、それでここを離れますって伝えたいのは解るよ。 でもさ?でもさ?黒のマジックペンででかでかと只今外出中って。ここまで結構気を張りながら来たのに、一気に台無し。 ママ急いで書いたんだろうなぁ…ペンも横に置いてある。 キュポッ……書き書き……『と見せかけて実は迷子』…これで良し、っと。 「……何をしてるでござる?」 「愛情を少々」 「……余裕でござるな…」 「どんな場所でも多少のゆとりは必要だよ」 さて、行こう。 奥の方に道がある。 真っ直ぐそちらへ向かうと、開かれた扉があってそのまま抜けると、足下を腕を組みながら見降ろしているママがいた。 「ママっ!」 「……美鈴」 私の名前を呼んでいながらも動かないママに疑問を覚えて、急いで側へと駆け寄るとママはどうやら穴を覗いていたらしい。 梯子がかかっている穴で、私達が今まで下の階に降りる為に通ってきた穴と同じだ。 先が真っ暗だから何も見えない。 穴の淵に膝を付けて、中を覗き込むと。 ドォンッ! とぶつかる音が聞こえて、軽く振動が手足から体へと伝わってくる。 しかも、その音と同時にカメラのフラッシュのような一瞬の光が見える。 「…もしかして…」 「…えぇ。大地くんが下で戦ってるわ」 「ちょっ、ママっ。どうして一人で行かせてるのっ!?」 「……そこから先は一人しかいけないのよ」 「何でっ!?」 言われて直ぐに梯子に手をかけようと試みるが、また見えない壁に阻まれた。 手の甲で叩いてみるとコンコンと音が鳴る。 さっき私達の道を阻んだ壁と一緒ならば、大地お兄ちゃんがその階を踏破しないとここは通れない。 でも、だったら、ショートカットコースに出来る筈だ。 となるとここの壁は理由が違うって事になる。 「ママ。どうしてここは一人しかいけないの?」 「隠しボスの間だからよ」 「隠しボスか…」

  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十三話⑬ ※※※

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  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十三話⑪ ※※※(大地視点)

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  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十三話⑩ ※※※

    「陸実くんっ、ストーップっ!」「行くぜ行くぜーっ!!」「聞けーいっ!!」陸実くんが全力ダッシュしている。ホント、何処に向かってるのっ!?「戻って来てくれないなら、私一人で別ルート行っちゃうんだからーっ!!」やけくそで叫んだら、「それは困るっ!」秒で戻って来てくれた。おっと、あんまり近くに来ないでね。体震えちゃうから。適正な距離を保ちつつ、私は戻って来た陸実くんと向き合った。「それより陸実くん。一つ聞きたい事があるんだけど」「いいぜっ」「陸実くん。別の入り口から入ったって言ってたよね?」「おう」「それって何処?どんな感じだった?」「どんなって…真っ暗で良く見えなかったんだけど、階段だったぜ?ただずーっと降るだけの一本道」階段…一本道。それってまさか、ゲームで良くあるショートカットルートって奴じゃない?深いダンジョンとかだともう一度そこまで行くのは面倒だって事で、到達した地点まで移動出来るルートが作られる。例えば、『魔法陣でワープ』とかそれこそ『直通の階段が出来る』とかだ。だから陸実くんが来たのは恐らく直通の階段だと思う。しかもご丁寧に、『一度踏破した階層は選べる』タイプ。これは利用しない手はないんじゃない?もしかしたら大地お兄ちゃんに一足飛びで近づけるかもっ!「ねぇねぇ、陸実くんっ。その階段って何処っ?私、そこに行きたいっ」「へ?あー、連れてってやりてーんだけど、真っ暗過ぎてわかんねーんだよな。あり得ない話だけど、来た道戻ろうとして振り返ったら壁があって戻れなくなっててよ」成程…一方通行型なんだ。じゃあ、まずは一旦外に出るしかない。外からなら入れるんだし。正直、各階層を探るよりはそっちの方が余程速い。「陸実くん。その階段の一本道への入り口は覚えてる?」「おうっ。それならバッチリだぜっ!」「じゃあじゃあ、そこに私を連れてってっ!」「おうっ!任せろっ」そうと決まったらまず外に出なきゃっ!「それじゃ、行こうぜっ!」「って、何処行くのーっ!?カムバーックっ!!」「へ?」「奥に行ってどうするの。一旦出るの。ついて来て、陸実くん」陸実くんの案内に若干…かなり?の不安を覚えつつ、私は勝手に進もうとする陸実くんを連れて外に出た。行った側から戻って来た私に驚いた近江くんが慌てて駆け寄って来てくれる。「どう

  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十三話⑨ ※※※

    さて、皆様問題です。 今私は何を考えているでしょうか。 1、大地お兄ちゃんが私に囁いた事について。 2、大地お兄ちゃんがほっぺにキスした事について。 3、大地お兄ちゃんが辛そうな顔をして引き返していった事について。 ……。 ……全部じゃーっ! え?なに?なんなのっ? どっから悩んで良いのっ?これっ。 大地お兄ちゃんに一体何があったのっ!? そもそもあれは大地お兄ちゃんだったのっ!?本物っ!?あってるっ!? 「透馬お兄ちゃん。今大地お兄ちゃん来たよね?幻?」 「いや。来たぞ。間違いなく大地だった」 「だよね」 「ただ、あいつの表情。あれ、何だ?」 「え?」 表情?すっごく辛そうな顔してたあれのこと? でも何だと聞かれても、私には解らない。 首を傾げると、何か考え込んでいた透馬お兄ちゃんが私を見た。 「…姫。悪いがちょっとデコ見せてくれ」 「おでこ?はーい」 あっさりと前髪を上げて透馬お兄ちゃんに見せる。恥ずかしさ?ないない。だっておでこだし。あ、勿論、女子の中にはおでこ見せるの恥ずかしい人がいるって知ってるよ?私は恥ずかしくないだけで。 透馬お兄ちゃんが私のおでこをマジマジと観察する。 「…あいつ、何を見てやがったんだ?それらしき怪しいのは何も…」 そっと触れられるけど、痛みとかは何もないし、自分で触ってみても特に変化はない。 私が再び首を傾げると、透馬お兄ちゃんが再び何かを考え込み始めた。 さっきの大地お兄ちゃんが残した謎なキスを思い出すと私はまた思考が停止しそうなので、他の何かを考えよう。 あぁ、でも、大地お兄ちゃんが辛そうなのは私も嫌だな。 …何が、あったんだろう? 私の額と頭上を見てたっけ…。 見上げてみるも何もない。おでこは透馬お兄ちゃんが確認したしなぁ。念の為に鏡でも見てみる? 立ち上がって手っ取り早い鏡のある場所。洗面所へ向かう。 洗面所の鏡の前に立ち自分の姿を映してみても、特に変わりはない。おでこも…何もないよねー? んんん?大地お兄ちゃんは何にそんな衝撃を受けたんだろう? 他に何か変化してる所あるかな?…パッと見、見当たらないけど…。自分の変化が何か数値化でもしてたら解りやすいのに……って、してるじゃん。私の能力しっかりと数値化されとるやん? ステータス画面を開く。 あ、レベル

  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十二話③ ※※※

    それから、襲撃のある8日まで。私は、一日一回はあえて外出し、買い物をするようにした。と言うのも、お兄ちゃん達が、遭遇すると言う形を作りたいと言ったからだ。ゲームにより近づける為なんだって。私としてはお兄ちゃん達だけ危険な目に合わせるつもりは毛頭なかったから、即頷いた。むしろ一日一回で良いのかと聞き返してしまった位だ。けど余計なことをしてもまたお兄ちゃん達の計画を崩すだけだよねとちゃんと思い止まった。買い物をして、華菜ちゃんの家に帰って、華菜ちゃんのご家族の代わりにご飯を作って、パソコンを借りて一日分の仕事をして。これを数日繰り返した。…私、本当にこれでいいのかなぁ…?ちょっと不安に

  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十二話② ※※※

    「…美鈴?」声が聞こえて目を開くと、ママのドアップ。「美鈴。何をぼんやりしているの?早くその本を持って廊下に出てみなさい」そしてまたこのセリフ。私の手にはセーブの本。流石に二度も同じ事があれば、夢でも幻でもないって理解出来る。いや、元々夢の可能性は大分低かったんだけどね。そしてもう一つ、夢を否定するに思い至る理由がある。ここに、いつもママのドアップがあるこの時に戻る理由。こんな事現実的じゃないと思って、つい思考から排除してたんだけど…。でも…もう、そうとしか考えられない。私はやはり『手に持っていた』本を開いた。そこに書いてある文字は、私の文字。『ハートの意味が解らない。

  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   第三十二話① 表裏の輪

    私の視界は真っ暗闇の中。 ふっ。私を舐めないで貰いたいわねっ。 毎度毎度この真っ暗闇を見ていたら、もう分かるもんねっ! ズバリ、私は気を失っているっ!どやぁっ! ……。 ………。 ……………しくしくしく。全くもって威張れたことじゃないのよぅ…しくしくしく。 何で私はまた意識を失ってるのー…。 えっと…、私は何でこうなってるんだっけ?気を失う前は確か…。 確か私は旭と一緒に買い物した帰りに、旭に扮した表門の人に刺されてー…はて? そこから記憶がないと言う事は、私はあそこで気を失ったって事だよね? んで、今現在意識がない、と。そう言う事だよね? でも

  • 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!   外伝第一章 御三家ルート 第三十一話 無限ー御三家編ー

    ※ このお話は本編である『乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…』の三十話から続くお話です。まだ本編をお読みで無い方はまずは本編からお楽しみください。「姫。この鎖主体のデザインと、薔薇主体のデザイン、どっちが可愛いと思う?」「んー…、私としては薔薇の方が可愛いと思うんだけどー…、遠目から見てどっちが可愛いと思う?大地お兄ちゃん」「鎖デザインのネックレスと、薔薇デザインのブレスレットー。成程。姫ちゃんが一番可愛いー」「俺もそう思う。姫さんが一番可愛い」「確かに。姫が一番可愛いな」「ちょ、ちょっと三人共っ、デザインの話でしょーっ。私は関係ないでしょーっ。

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